甲州羽毛ふとん® コラム

高いダウンと、安いダウンは何が違うの?どういった差があるの?

甲州羽毛ふとん

お客様からの問い合わせに「羽毛布団の価格の差がわからない」と言った声が多く聞こえてきます。
すでに、日本で羽毛布団が発売されてから数十年が経過しました。今では人口当りの普及率は100%を超えています。買い替えの方も多くなり、もう一度掛け布団を買うならやっぱり「羽毛布団」という声は少なくありません。普及するにつれて最初は高価だった羽毛布団も今ではお手頃な価格で手に入るようになりました。
それでも羽毛布団は2万円前後から100万円以上の物まで価格の幅が存在します。下記ではどうしてこんなに価格差があるのか説明したいと思います。

ダウン(羽毛布団)の価格の差について

羽毛布団の価格を決めるのは大きく分けて次の3つの要素です。

●がわ生地の品質
●羽毛の品質
●仕立て方

羽毛布団はこの3つの要素を総合して製品が作られ価格が決まります。

がわ生地の品質について

ひとつ目のがわ生地の品質についてですが、がわ生地とは言葉の通り、ダウン(羽毛)を包んでいる生地のことです。
がわ生地の性能には次の3つのポイントが重要になります。

① 吸湿性

布団にムレは大敵です。布団の中がムレてしまうと、じめじめして不快になります。
このムレについては、吸湿性が重要です。
どんなに最高の中身でもそれを包むがわ生地が悪ければ快適に眠ることはできません。
素材での基本性質の比較(水分率)では、
毛(15)>麻・絹(12)>綿(8.5)>レーヨン(11)>ナイロン(4.5)>アクリル(2)>ポリエステル(0.4)>ポリプロピレン(0)となります。
数値が大きいほど吸湿性が良く、蒸れにくいということになります。
さらに細かく分けると、組織(織り方)や糸の番手などにより複雑になりますが、大まかにわかり易く考えると、毛100%>絹100%>綿100%>綿交織>ポリエステル100%の順でムレにくい生地ということになります。

② 柔らかさ

布団の快適さには生地の柔らかさは不可欠です。柔らかさは糸の番手(細さ)、組成(織り方)、糸の種類が関係してきます。ほかにも染色方法や、柔軟加工などによっても風合いは変わるのですが、単純に同じ糸を使用した場合で考えると、サテン(朱子織)>ツイル(綾織)>ブロード(平織り)の順で生地の滑らかさが変わります。

③ 軽さ

実は羽毛布団の品質表示には、生地の重さは表示されていません。詰め物の重量のみを表示していますので、軽いはずの布団が重く感じたりすることがあります。
これは、生地の種類により数百グラムも製品重量が変わってくることが原因です。
生地の重量は目付と呼ばれ1㎡あたりの重さで表します。一般的な綿100%の生地(40番手ツイル)の場合、目付は約147g/㎡となります。羽毛布団のシングルサイズで計算すると約930gになります。同じ綿100%でも目付約85g/㎡の超軽量生地もあります。同じくシングルサイズで計算すると約540gとなり、その差は実に390gとなるのです。もちろん軽い生地のほうが快適なのは言うまでもありません。

羽毛布団を選ぶ際に羽毛の品質に目が行きがちですが、がわ生地の性能により羽毛布団の快適さは大きくかわります。
また、詰め物は見えませんが生地は手に取り触ることができますので、わかり易く選ぶことができます。
がわ生地を選ぶ際には3つのポイント「吸湿性」「柔らかさ」「軽さ」の性能に注意して選んでください。この性能の違いがもちろん価格の違いになってきます。

羽毛の品質について

ふたつ目が、羽毛の品質についてです。
羽毛の品質・性能には次のポイントが重要になります。

① 鳥の種類

羽毛掛け布団として使われる主な羽毛としては、ダック、グース、マザーグースの3種類があります。 それぞれの羽毛の主な特徴は下のようになります。

ダック
メリット
・価格が安い
・ダウンパワー数値でグースに勝るものもある
・ダウンボールが小さく、ボリュームを求めると重くなる
デメリット
・雑食のため、グースに比べて臭いやすい
グース
メリット
・ダックに比べてダウンボールが大きいため、軽量でもボリュームが出る
・草食なので、ダックに比べて臭いにくい
デメリット
・ダックに比べて高価になる
・ダックよりダウンパワー数値が低いものもある
マザーグース
メリット
・飼育期間が長く、グースよりもダウンボールが大きいため、とても軽くてボリュームのある羽毛布団になる
デメリット
・価格が高価になる

ダックの中でも長期間飼育することによりグースより優れたかさ高性のあるダウンをマザーダックと呼んでいます。その中には、ごく僅かですがマザーグースに匹敵するダウンパワー数値440を超えるものもあります。
また、希少性が極めて高い特別保護動物のアイダーダックという鳥から採取されるダウンは別名「羽毛の宝石」と呼ばれています。アイスランドの最北端の海岸線に生息するアイダーダウンは、ダウンボールが複雑に絡み合い極限まで空気を含む形に進化しています、その品質は世界の羽毛の中で特に高く評価されています。

② ダウン率

羽毛布団に縫い込んである品質表示ラベルには、サイズや重量明記のほかに、「ダウン90%、フェザー10%」といった表示があります。
これは詰め物の羽毛のレベルを表したもので、ダウンとは「丸くて芯の無いダウンボール」のこと指し、フェザーとは「芯のある羽根」(赤い羽根募金でもらう丸くない羽根)のことを指します。
ダウンはふわふわしたタンポポのような形状で、たっぷり空気を抱え込むことが出来ます。そして、このダウンが暖かい空気を抱え込むことにより優れた保温性が生まれます。フェザー自体は吸湿性には優れていますが、ダウンのように膨らむことができないので保温性の素材としてはダウンより劣ります。そのため、ダウン率の高い羽毛布団の方が、軽くて暖かい羽毛布団となります。

③ かさ高

羽毛の品質でもっとも大切なのが「かさ高」です。
かさ高があるほど、空気を含む力が強くなり保温性が増します。
このかさ高は「ダウンパワー」と呼ばれる数値で表すことができます。
よく下げ札などに「410dp」や「360dp」というように表記されている数値です。
この数値が大きい方が、羽毛自体の膨らむ力が強く、弾力のある羽毛だと言えます。
ダウンパワー数値が大きい羽毛は、軽くて暖かく吸湿発散性も良くなります。
また、数値が高ければ高いほど、羽毛にハリも出て耐久性も増します。

④ 洗浄

羽毛の品質で見逃しがちなのが、「洗浄」です。
羽毛の洗浄は羽毛布団を作るうえでとても重要なポイントです。羽毛についた汚れや臭いを取り除くだけでなく、長時間かけて海外から輸送され、へたってしまった羽毛を洗浄することでふっくらと蘇らせます。品質表示には記載されていないので見逃しがちですが、どんなにダウンパワー数値の高い羽毛を使っても洗い方が悪いと、いやなニオイの原因になってしまいます。
日本では「羽毛がどれだけきれいに洗浄されているか」について『JIS規格』で清浄度という数値が決められています。清浄度とは羽毛を洗った水の透明度のことです。『JIS規格』では清浄度500mm以上であることが決められています。

また、天然水を利用して洗うのは、天然水は水の分子構造が普通の水よりも細かく、より羽毛の隅々まで浸透しやすく汚れが落ちやすいためです。洗剤を大量に使わなくても羽毛に付着した細かな汚れを落とすことができます。また、羽毛の自然な油分を落としすぎずに、羽毛本来の機能やふっくらとした風合いを残すことができます。

甲州羽毛ふとん®では清浄度1000mmをクリアーした羽毛のみを使用しています。

⑤ 産地

羽毛布団を選ぶ際に、産地(産出国)で選ぶ方は多いかと思いますが、実は、産地による性能の違いはほとんどなく、環境や飼育期間により品質が大きく変わります。
一般的には寒い地域で飼育された鳥が高品質と言われています。これは寒さに対応するために保温性の高い羽毛で身を守っているからです。また、ダウンベルトと言われる北緯50度あたりの地域が高品質な羽毛が取れると言われています。
また、数ある産出国の中で特に有名なのが、ポーランドとハンガリーです。
このふたつの国は、国策事業としてダウンの品種改良に努めてきた歴史と、水鳥を飼育するのに適した自然環境に恵まれているため毎年高品質な羽毛を産出しています。
また、フランスは寒暖差の厳しい気象条件の中、長期に大切に飼育される水鳥の羽毛はとくに大きく成熟しており優れた暖かさ持ちます。恵まれた気候と伝統ある飼育法により、独特の優れた保温性と資質を持ち世界的に人気があります。

羽毛布団の仕立て方について

羽毛布団の性能には、布団の構造もとっても重要です。羽毛布団は一般的には、その仕立て方にキルティングを用いています。キルティング方法により、羽毛布団の製品の性能を左右するといっても過言ではありません。

キルティングの主な役割としては、次のポイントが上げられます。

・羽毛の偏りを抑える
・空気の層を作り保温性を高める
・身体にしっかりとフィットする

羽毛ふとんの仕立て方法には色々なパターンがあります。保温性を重視したタイプとか羽毛の片寄りを防止したタイプなど。
仕立て方法は、軽さ、保温力、温度調整に深く関わります。
ここでは一般的に多くある「立体キルト」と「2層式キルト」について説明します。

「立体キルト」とは
立体キルトは詳しくは「1層式立体キルト」と言います。
本掛け・合い掛け・肌掛けを問わず多くの商品に採用されている仕立て方法です。
羽毛ふとんの初期の仕立て方法は、表生地と裏生地を直接縫い合わせた「平キルト」しかありませんでした。しかしそれでは、キルト部分に羽毛がなく、生地だけになってしまい、熱が逃げてしまい保温性が確保できませんでした。そこで、当時のふとん職人が考え出したのが、キルト部分にマチを作り高さを持たせた立体キルトです。
いまではスタンダートな仕立て方法ですが、当時は熱が逃げない画期的な仕立て方法として一世を風靡しました。
保温性と軽さを求めるには最適な仕立て方法です。

「2層式キルト」とは
詳しくは「2層式立体キルト」と言います。主に本掛けふとんに採用されています。
表側生地と裏側生地の間に、もう一枚生地を入れて、表側と裏側のキルティングの位置をずらしている仕立て方法です。
2層構造(2階建て構造)でマス目(羽毛を分けている部屋のこと)の数も多いため、身体へのフィット性が高くなり羽毛の片寄りが出にくくなります。
複雑な縫製工程のため、中級クラス以上の商品に多く採用されている仕立て方法です。
保温力が増すため、寒冷地にお住まいの方や一戸建ての方、寒がりの方に特におすすめします。ただし、中央部分に仕切り布があるため、立体キルトよりは若干重くなります。
(シングルサイズで約200~300g程度)

羽毛布団が出来上がるまで

羽毛布団ができあがるまでには、このように実にたくさんの重要な要素があります。
このすべて要素が価格を決める際のポイントとなります。
そのため、羽毛布団は2万円前後から100万円以上の物まで価格の幅が存在するのです。
軽くて暖かい羽毛布団を選ぶポイントは上記の点に注目し、しっかりと見極めて、あたたかく快適な睡眠をお楽しみください。


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