甲州羽毛ふとん® コラム

洗える羽毛ふとんってどう?メリット・デメリットを解説!

甲州羽毛ふとん

洗える羽毛ふとんのメリット・デメリット
最近、「洗えるふとん」が増えてきています。

敷ふとんが洗える専用コインランドリーまで出てきているので、ふとんを洗いたいというニーズは相当多いのだと思います。

洗える羽毛ふとんも増えてきていて、羽毛ふとんも例外ではありません。羽毛ふとんであっても、できればジャブジャブ洗って常にきれいにしていたいものですよね。

そこで、今回は洗える羽毛ふとんのメリットとデメリットについて解説します。

洗える羽毛ふとんのメリットは?

洗える羽毛ふとんのメリットは、ズバリ「洗えること」です。

日頃しっかりお手入れをしてはいても、羽毛布団の中の目に見えない汚れが気になりますよね。

ふとんには、ダニやホコリがたまりやすいイメージがあるため、毎日使うふとんはできるだけきれいにしたいという方が多いのではないでしょうか。

ふとんが洗えることは、常に清潔な状態にしておけるので、うれしいメリットです。

洗える羽毛ふとんのデメリットについては後に記述します。最後までお読みください。 

羽毛ふとんが家庭で洗えるか確認しよう

羽毛ふとんが家庭で洗えるか確認しよう
まずは、お手持ちの羽毛ふとんが「洗えるふとんなのか」の確認が必要です。

そのため、羽毛ふとんのタグに記載されている洗濯表示マークを確認しましょう。

洗えるふとんの洗濯表示マークについて

下図が、洗濯表示マークです。タグには、いずれかのマークが記載されています。

ご家庭でふとんを水洗いができるのは、洗濯マークのついたものと、手洗いマークがついているものだけです。それ以外の水洗い不可やドライマークの表記がある場合やタグがない場合は、ご家庭での洗濯は避けましょう。

洗濯表示マークについて

下記のマークが羽毛ふとんに表記されている場合は、家庭での洗濯はできません。

洗濯機が使えない洗濯マーク

洗濯表示マークは、新しくなっているため、使用している羽毛ふとんによっては、「旧マーク」が表記されていることもあります。旧マークは下記の通りです。

旧洗濯マークについて

羽毛ふとんが洗えないときはどうする?

水洗い不可やドライマークが表示されている羽毛ふとんは、自宅では洗うことができません。洗えない場合は、ずっとお手入れできないの?と不安に思うかもしれませんが、そんなことはありません!

羽毛ふとんが家庭で洗えない場合は、プロに依頼してクリーニングやリフォーム(打ち直し)を行いましょう。

クリーニングと打ち直しの違いは下記の通りです。

 ・クリーニング(丸洗い)

クリーニングはプロがふとんを丸ごと洗い、乾燥まで行ってくれるサービスです。3年近くお手入れをしていない場合、専門業者にクリーニングを依頼することをおすすめします。

・リフォーム(打ち直し)

リフォームは、羽毛を一旦取り出し、洗浄、乾燥し、その後足りない羽毛を足して、新しい側生地で仕立て直しを行います。羽毛ふとんのボリュームがなくなってきた場合や使用年月が10年以上経っている場合は、リフォーム(打ち直し)が適しているでしょう。

羽毛ふとんを家庭で洗う方法

洗濯マークがついていて、羽毛ふとんを家庭で洗う場合は、大きく分けて2つの方法があります。

1.洗濯機で洗う場合

自宅の洗濯機で羽毛ふとんを洗う場合、まずは洗濯機にふとんが入るかどうか容量を確認してください。

洗濯機に入れる際は羽毛ふとんをたたんで、必ず洗濯ネットに入れましょう。

ふとんを入れる前に水に洗剤を溶かしておき、しっかり水を浸透させてから洗ってください。

肌掛けふとんなど、薄めの羽毛布団でしたら問題なく洗えるかと思いますが、詰め物量1.0㎏以上の本掛けふとんの場合は注意が必要です。

【洗濯機で洗う手順】
1.小さくたたんで洗濯ネットに入れる

2.手で押し入れて水を浸透させる

3.十分に水を含んだら洗濯機を回す 

水を含んだ羽毛布団はかなりの重さになりますので、脱水の際には注意が必要です。

厚手の布団や大きなサイズの布団では、羽毛が片寄ったまま脱水してしまうと、バランス不良により洗濯機自体が破損してしまうおそれもありますのでご注意ください。

2.洗濯機が使えない場合は「浴槽」で洗う

洗濯機で洗えない(手洗いの表記がついているもの)羽毛ふとんは、浴槽を使って手洗いを行います。

【浴槽を使って洗う方法】
1.40℃程度のぬるま湯を布団が浸かる程度の量ためて洗剤を溶かす

2.布団を3つ折りにして浴槽に入れてやさしく踏み洗いをする
※羽毛が傷んでしまいますのであまり強く踏みすぎないようにしましょう

3.洗ったら浴槽の側面などを利用して脱水するか、洗濯機に入る場合は脱水させる

4.再びお湯をためてすすぎを23回行う

5.最後に水気をしっかり切ってから干す

この2つの方法で羽毛ふとんを洗うことができますが、その後の作業がとても肝心です。

羽毛布団の水を切るのはかなり大変です。まずは、丁寧に脱水をしてください。

羽毛ふとんをしっかり乾かすコツ

羽毛ふとんをしっかり乾かすコツ
洗った羽毛ふとんは、早めに乾かしましょう。

乾かすまでに時間がかかってしまったり、乾かないまま使ってしまったりするとカビや悪臭が発生するおそれがあります。次に、羽毛ふとんをしっかり乾かすコツをご紹介します!

1.洗う前に天気予報を確認

羽毛ふとんは、1日で乾かないこともありますので、数日晴れが続く日を選ぶ必要があります。必ず、洗う前に天気予報を確認しましょう。

2.午前中の早い時間に洗う

午前中の早い時間から洗い始めて、少しでも長く日に当てられるようにすると乾きやすいです。

3.気温が低く日差しの弱い冬は避ける

冬は気温が低く日差しが弱いため、乾きにくいので避けてください。

4.しっかりと水気を切る

干す前にしっかりと水気を切りましょう。

水がしたたったまま干すと乾きにくくなります。

バスタオルを使って水気を吸い取るなどして、工夫をしてください。

5.干し方に工夫をする

干し方にも工夫が必要です。物干しに布団をかけたとき、布団が重なる(折り返す)状態で干してしまうと乾きにくくなります。

折り返した部分が重ならないよう物干しを2本使ってM字に干すなどしましょう。

洗える羽毛ふとんのデメリット

では、洗える羽毛ふとんのデメリットについてですが、デメリットは「乾燥に時間がかかること」が挙げられます。

天日干しで乾かすには数日かかることもあるため、現実的には乾燥機があったほうが便利です。

天日干しは、干しておくだけではなかなか乾かないという理由もありますが、一番大きな理由は、天日干しだけではかさ高が戻りにくい(ふくらみを復元できない)ことが挙げられます。

羽毛を少量しか使用していない薄手のダウンジャケットならジャブジャブ洗濯しても、短時間で乾くので問題はありません。しかし、羽毛ふとんの詰め物量は、ダウンジャケットの約5倍~10倍もあるため、すぐには乾きません。

また、洗濯後の羽毛は固まり絡み合っているため、元の姿を見る影もなくペチャンコな状態で洗いあがります。

ここから元のボリュームにするためには、適度な力を加えながら羽毛をほぐして開かせてあげる必要があるのです。

しかし、天日干しをしながら、羽毛を手で丁寧にほぐしながら乾燥させるのは、かなりの労力と時間がかかります。

やはり、乾燥機を利用して乾かすことが一番効率的ということなのですが、家庭用乾燥機ではパワー不足です。

というのも、羽毛原料の段階で、乾燥させる温度は100度以上。高温で素早く乾燥させるからこそ、ダウンがしっかり開いて本来のかさ高が生まれます。家庭用の乾燥機は、一般的に70度前後なので、羽毛ふとんを乾燥させるには、少しパワー不足なのです。

よって、現実的なのはコインランドリーの乾燥機を使うことです。コインランドリーの乾燥機は、高温で80度以上になるため、家庭用よりもパワーがあります。

しっかりと水気を切ったのち、コインランドリーの乾燥機にて、2時間を目安に乾燥してください。

(厚みやサイズ、乾燥機の機能により時間は前後しますが、羽毛の固まりがなくなるまでしっかりと乾燥させてください)

裏技としてテニスボールを23個一緒に入れてみるのもすすめです。

一緒に乾燥機に入れることでボールが跳ねるたびに、羽毛をほぐしてくれますよ。

洗える羽毛ふとんは洗濯・乾燥させることが難しい

ご紹介した通り、羽毛布団を洗濯し乾燥するのはかなり難しい作業です。

特に厚手の本掛けふとん(シングルサイズ:詰め物量1.0kg以上)の場合は、乾燥しにくいため、注意が必要です。

羽毛は完全に乾燥できないと、固まってしまい、機能性を損ねるだけでなく、カビや悪臭の元になります。

このようなこともあり、筆者は本掛けタイプをご家庭で丸洗いすることは、あまりおすすめしておりません。

理由は、上記の通り脱水・乾燥するのが大変だからです。

ご家庭での洗濯は物理的にはできなくはないのですが、その労力とリスクを考えるとプロにお任せしたほうが楽ということです。

ただし、あくまでも厚めの本掛けふとんの場合です。詰め物量の少ない、肌掛けタイプや合い掛けタイプは、脱水・乾燥が短時間ですみますので、注意点に気を付けて洗濯してください。

※肌掛けや合い掛けでもダブルやクイーンサイズは大きいので、洗濯の際はご注意ください。

※注
「コラム/布団の洗濯方法①② には、タンブラー乾燥のご使用はお避けください。」と書きましたが、これは高温で急な乾燥をさせることで、生地の織り目が緩んだり、縮んだりするリスクがあるためです(織り目が緩むと羽毛が抜けやすくなります)。

やはり、しっかりと羽毛を乾燥させるには、水気を切った後、タンブラー高温乾燥が適していると思います。

まとめとよくある質問

大事な羽毛ふとんを長くお使いいただくためには、できるだけふとんカバーをつけてカバーをまめに交換、羽毛ふとん本体の洗濯は少なくすることをおすすめします。

シーズンオフに押入れやクローゼットに収納する前に洗濯しましょう。

がわ生地の汚れがひどい場合や、羽毛ふとんがふくらまずにペッタンコになっている、羽毛の片寄りがあるなどの場合は、羽毛を取り出して洗浄し、新しいがわ生地に詰めなおす「羽毛ふとんリフレッシュ加工」をおすすめします。

羽毛ふとんリフレッシュ加工についてはこちらから

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最後に、羽毛ふとんについてよくある質問をまとめました。

A:羽毛ふとんは動物性の素材のため、購入後はニオイが気になるという方もいます。ニオイの感じ方には個人差がありますが、気になる場合は布団カバーをつけて天日干しすることをおすすめします。

A:洗濯機で洗う場合も、浴槽で手洗いする場合も「おしゃれ着用の中性洗剤」がおすすめです。

「羽毛は天然繊維」です。その年により品質、収穫量が異なります。
近年は衣料品の需要が高まり、年々不足しています。羽毛は循環できる大切な天然資源です。

不要になった羽毛ふとんはリサイクルすることができますので、大切な資源を次の世代へ伝えるためにリサイクルも検討してください。

甲州羽毛ふとんでは、新製品をお買い上げの方に、古い羽毛ふとんの無料回収サービスを行っています。

https://www.koushuumoufuton.com/info/

 

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滝口彰彦

1967年山梨県生まれ。 中学生の時に父親に連れられ、ドイツの展示会で初めて羽毛布団に出会う。 羽毛布団の素晴らしさに魅せられ、寝具小売業へ就職ののち、製造に携わりたい思いで工場へ転職し、日本中の問屋へ羽毛布団の卸売りを手掛ける。 その後、タキ・リビングを立ち上げ、「甲州羽毛ふとん」ブランドを展開。現在に至る。

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